相続財産の分与を受けた特別縁故者における相続税と所得税の違い

相続人がだれもいない場合、相続財産の分与の請求申立てにより特別縁故者に財産分与されることがあります。(民法第958条の3)
その場合、相続税においては、特別縁故者が家庭裁判所から分与の告知を受けた日の価額で相続税の申告納税をします。
通常、相続の場合、相続人は被相続人の取得の時期および取得費を引き継ぎます。(所法第60条)つまり、被相続人が2000万円で土地を取得したら相続人はその取得費を引き継ぐことになっています。
しかしながら、特別縁故者の場合は、分与を受けた時に、その時の価額により取得したことになります。

国税庁の(相続財産の分与により取得した資産の取得費等)の【回答要旨】は下記の通りです。
「所得税法上、相続財産の分与として取得した財産については、遺贈により取得したものとみなす規定がありませんので、遺贈により取得したものとみることはできません。相続財産の分与として取得した財産は、その分与を受けた時に、その時の価額により取得したことになります。」

特別縁故者に対する相続財産の分与があった場合、相続税では遺贈により取得したものとみなして相続税の申告をしますが、所得税ではこれを「遺贈により取得したものとみなす」規定がないため、分与を受けた時の価額を取得費としますので、要注意ということになります。

(相続税)
相法第4条 遺贈により取得したものとみなす場合
民法第958条の3第1項(特別縁故者に対する相続財産の分与)の規定により同項に規定する相続財産の全部又は一部を与えられた場合においては、その与えられた者が、その与えられた時における当該財産の時価(省略)に相当する金額を当該財産に係る被相続人から遺贈により取得したものとみなす。

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