移転補償金等の課税延期

引き続き確定申告のお話です。
収用があった時で移転補償費の補償金をもらった場合、収入すべき金額が確定した日の属する年分で課税されますが、交付の目的に従って支出する必要経費は当然差引かれます。
しかしながら、その支出が翌年になってしまう場合もありますので、そのようなときには課税延期をして申し出ます。
申出の書式ですが、様式が特に定められていませんので下記を参考にしております。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・TAINSより
            収益補償金等の課税延期承認申請書
                           平成__年__月__日
____税務署長殿
                   住   所_________電話____
                   予定移転先_________電話____
                   氏   名_________ 印
 平成__年______事業に伴う各種補償金等の課税について、それぞれ下記の年分
の所得として申告しますので、課税延期の承認申請をします。

(1) 収益補償金
┌------┬-----┬----┬-------------------┐
|補償金の名称|補償金額 |所得区分|課税延期の申請に係る補償金を申告する分|
├------+-----+----+-------------------┤
・・・・・・・・・・・・・・・・・省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
├------┴-----+----┴-------------------┤
|延期申請の理由     |収用年月日        平成__年__月__日|
|            |立ち退くべき年月日    平成__年__月__日|
|            |実際に立ち退いた年月日  平成__年__月__日|
・・・・・・・・・・・・・・・・・省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
└------------┴------------------------┘
(2) 経費補償金、移転補償金等
┌------┬----┬-----------------┬-------┐
|      |    |課税延期の申請分に係る補償金の申告|       |
|補償金の名称|所得区分├------┬----------┤ 合   計 |
|      |    | 年  分 |  金    額  |       |
├------+----+------+----------+-------┤
・・・・・・・・・・・・・・・・・省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
└------┴----┴------┴----------┴-------┘
(注) 経費補償金等のうち、その交付の目的に従って支出することが確実である部分
の金額の内訳は、次のとおりです。
┌-------------------------------------┐
|支出部分の内訳欄                             |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                             |
・・・・・・・・・・・・・・・・・省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
└-------------------------------------┘

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長期譲渡所得と短期譲渡所得

現在、確定申告で盛り上がっておりますが、不動産の譲渡についてのお話です。

 譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超える土地や建物を譲渡したときは長期譲渡所得となり、5年以下の土地や建物を譲渡したときは短期譲渡所得となります。

長期譲渡所得の方が短期譲渡所得よりも税額が安くなりますが、所有期間を計算する場合の起算日となる取得の日は「引渡の日」か「売買契約の日」かという問題があります。

原則としてその資産の引渡しを受けた日ですが、契約の効力発生の日に取得したものとして計算しても良いことになっています。つまり、有利な方を使うということです。

しかしながら注意しなければならないのが建築完了前に売買契約して購入したもの(例えば未完成のマンション等)の取得の日はそうはいかないのです。他に請け負わせて建設等をした資産もそうですが、当該資産の引渡しを受けた日を起算日となる取得の日とすることになっています。

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養子の人数制限について

養子の人数制限について

平成29年1月31日に養子に関する最高裁判決がありました。節税のためにした養子縁組が認められるかどうかというものです。
「専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても,直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることはできない。」として認めた最高裁判決です。

ところで、下記のように相続税において、養子の数を子供がいれば一人まで、いなければ二人までと制限しています

国税庁ホームページより
「これらの計算をするときの法定相続人の数に含める被相続人の養子の数は、一定数に制限されています。
この法定相続人の数に含める養子の数の制限について説明します。
(1) 被相続人に実の子供がいる場合 一人までです。
(2) 被相続人に実の子供がいない場合  二人までです。
ただし、養子の数を法定相続人の数に含めることで相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合、その原因となる養子の数は、上記(1)又は(2)の養子の数に含めることはできません。」

そこで、兄弟姉妹の場合の事例のお話です。
死亡した被相続人Aさんは、配偶者も子供もなく両親はすでに亡くなっていて、法定相続人がAさんの弟Bさん及び両親との養子縁組をしているCさんとDさんがいます。さて、この場合、相続税の基礎控除額の計算において、法定相続人は何人でしょうか?
弟のBさんがいるので、養子の内一人との制限で法定相続人二人で計算をすると誤りになります。答は、相続税法上の法定相続人は三人となります。養子の人数制限が一人となるのは「被相続人に実の子供がいる場合」ですからこの事例には該当しません。
ただし、相続税の負担を不当に減少させる結果となる場合は認められませんし、相続争いに発展する可能性が高まることもあるので、注意が必要となります。

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●どの改正が一番増税なの?

 昨日、ある顧問先で平成25年度の税制改正の話をしたときのことです。

「で、どの改正が一番増税なの?」・・。

 一瞬、個別には把握していませんでしたので、事務所に戻ってから調べました。
平成25年度の税制改正(内国税関係)による増減収見込額(単位:億円)

http://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeiseian13/zeiseian13_05.pdf

 これでみますと、やはり、「①相続税の基礎控除の見直し」による<2,570億円>が増収見込みでもダントツなんですね。

 う~~~ん。

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●平成26年4月1日以降に作成される「金銭又は有価証券の受取書」の非課税範囲(印紙税)

平成26年4月1日以降に作成される「金銭又は有価証券の受取書」の非課税範囲(印紙税)が改正されました。

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/inshi/pdf/1304.pdf

簡単な話として、現在の「記載された受取金額が3万円未満のものが非課税」から、「記載された受取金額が5万円未満のものについて非課税」との改正が平成26年4月1日以降に作成されるものから適用ということに・・・。

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●病気のため職務が執行できない場合

 先日、役員の定期同額給与に関して、病気入院による職務の執行が一部できないこととなった場合の役員給与減額のご質問をいただきました。

 結論は、臨時改定事由による改定と認められますので、国税庁の下記情報を参考にしてください。

 

以下、国税庁ホームページ(役員給与に関するQ&A)より
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/qa.pdf

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
[Q5]当社(年1回3月決算)の代表取締役甲は、病気のため2ヶ月間の入院が必要となり、当初予定されていた職務の執行が一部できない状態になったため、取締役会を開催し、甲の役員給与の額を減額することを決議しました。
また、退院後において、従前と同様の職務の執行が可能となったことから、取締役会の決議を経て、入院前の給与と同額の給与を支給することとする改定をしています。
この場合、当社が甲に支給する役員給与は定期同額給与に該当しますか。
なお、入院期間中、甲には別途、社会保険から傷病手当金が給付される予定です。
X1年8月まで 月額60万円
X1年9月~10月(入院期間) 月額20万円
X1年11月(職務再開)以降 月額60万円
[A]
ご質問のように、役員が病気で入院したことにより当初予定されていた職務の執行が一部できないこととなった場合に、役員給与の額を減額することは臨時改定事由による改定と認められます。また、従前と同様の職務の執行が可能となった場合に、入院前の給与と同額の給与を支給することとする改定も臨時改定事由による改定と認められます。したがって、甲に支給する給与はいずれも定期同額給与に該当します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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●(株式保有特定会社の株式の評価)が、改正に向け始動

 こんな判決がありました。

 ・・・TAINSより

「東京地方裁判所平成21年(行ウ)第28号更正及び加算税賦課決定取消請求事件(全
部取消し)(被告控訴)(納税者勝訴)
国側当事者・国(処分行政庁 江東東税務署長)平成24年3月2日判決 
・・・ 省略 ・・・      

6 また、被告の主張によってもP社の株式保有割合は約25.9%にとどまるところ、P社の企業としての規模や事業の実態等に照らせば、本件相続の開始時において、原則的評価方式による評価額と適正な時価との間の開差を利用したいわゆる租税回避行為の弊害を危惧しなければならないものとは言い難いものというべきであって、本件相続の開始時のP社については、その株式の価額の評価において類似業種比準方式を用いるべき前提を欠く株式保有特定会社に該当するものとは認めるに足りないものというべきである。」

 ・・・

 その後、東京高裁判決でも納税者が勝訴しました(平成25年2月28日)が、国は、上告せず確定しました。

 そこで、通達は改正されるだろうと予想されていたところ、国税庁ホームページに改正関連の情報がありました。
 
平成25年4月2日

「財産評価基本通達」の一部改正(案)の概要

1 改正の背景
 取引相場のない株式の発行会社の中には、類似業種比準方式における標本会社である上場会社に比べて、資産構成が著しく株式等に偏った会社が見受けられます。このような会社の株式については、一般の評価会社に適用される類似業種比準方式により適正な株価の算定を行うことが期し難いものと考えられることから、財産評価基本通達(以下「評価通達」といいます。)189((特定の評価会社))(2)では、株式保有割合(評価会社の有する各資産の価額の合計額のうちに占める株式等の価額の合計額の割合)が25%以上である大会社を株式保有特定会社とし、その株式の価額を類似業種比準方式ではなく、原則として純資産価額方式で評価することとしています(評価通達189-3((株式保有特定会社の株式の評価)))。
 ところで、平成25年2月28日東京高等裁判所判決(以下「高裁判決」といいます。)において、この株式保有特定会社の株式の価額を原則として純資産価額方式により評価すること自体は合理的であると認められるものの、平成9年の独占禁止法の改正に伴って会社の株式保有に関する状況が、株式保有特定会社に係る評価通達の定めが置かれた平成2年の評価通達改正時から大きく変化していることなどから、株式保有割合25%という数値は、もはや資産構成が著しく株式等に偏っているとまでは評価できなくなっていたといわざるを得ないと判断されました。
このため、現下の上場会社の株式等の保有状況に基づき、評価通達189(2)における大会社の株式保有割合による株式保有特定会社の判定基準(以下「大会社の判定基準」といいます。)を改正するものです。
(注)高裁判決においては、株式保有割合に加えて、その企業としての規模や事業の実態等を総合考慮して判断するとしていますが、これは、現行の「大会社の判定基準」(25%以上)が合理性を有していたものとはいえないことを前提としているためであり、「大会社の判定基準」が合理性を有するものであれば、企業としての規模や事業の実態等を総合考慮することまでを求めるものではないと解されます。

2 改正案の概要
 「大会社の判定基準」について、「25%以上」を「50%以上」に改正することとします。
なお、改正後の評価通達は、相続税又は贈与税について、改正後に納税者の方が申告する場合又は税務署長が更正・決定する場合における財産の評価に適用することとします。

 

 

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●国税庁:e-Taxの受付時間を拡大へ

 電子申告も、ますますゆとりを持ってできそうです。

 以下、国税庁ホームページより・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
平成25年度以降のe-Tax受付時間について
 利用者の利便性の向上を図る観点から、利用者のニーズ、費用対効果を踏まえて受付時間の検討を行った結果、以下のとおり、e-Taxの受付時間を拡大します。

 

○ 平成25年7月31日(水)まで

月曜日~金曜日(祝日等及び以下の期間を除く。)
 8時30分~21時

平成25年5月28日(火)~31日(金)
 8時30分~22時30分
 

○ 平成25年8月1日(木)以降

月曜日~金曜日(祝日等及び年末年始(12月29日~1月3日)並びに以下の期間を除く。) 
 8時30分~24時

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更正の請求と更正の申出

 更正の請求期間は下記です。

 平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税・・・更正の請求ができる期間が法定申告期限から原則として5年に延長

 平成23年12月2日より前に法定申告期限が到来する国税・・・更正の請求の請求期限は法定申告期限から1年

 

 といっても、確定申告のこの時期に過去の計算誤りなどを目にすることがあります。

 そんな時、平成23年12月2日より前に法定申告期限が到来する国税で、更正の請求の期限を過ぎた課税期間については、増額更正ができる期間内に事実を証明する書類を添付して「更正の申出書」の提出し、納めすぎの税金があると認められた場合に減額の更正を申し出る手続きがあります。(ただし、不服申立てすることはできません。)

 大いに利用すべきですね。

 各税目ごとに「更正の申出の提出時期」を国税庁ホームページから見てみましょう。
●相続税及び贈与税の更正の申出手続

 相続税については、申出の基になる申告の法定申告期限から3年以内
 贈与税については、申出の基になる申告の法定申告期限から6年以内

●所得税の更正の申出手続

 法定申告期限から3年以内(確定申告の必要がない方が、確定申告の必要があるとした場合の法定申告期限後に、還付を受けるための申告をしている場合は、その申告書を提出した日から3年以内)

●法人税の更正の申出手続

 申出の基になる申告の法定申告期限(申告期限の延長申請に対する承認がある場合は、その承認申告期限)から5年以内
 なお、翌期欠損金等の金額が少なすぎた場合の更正の申出については、法定申告期限(申告期限の延長申請に対する承認がある場合は、その承認申告期限)から7年(注)以内

(注)平成20年4月1日以後に終了した事業年度又は連結事業年度において生じた翌期欠損金等の金額に係る更正の申出の場合は9年

●消費税及び地方消費税の更正の申出手続

 法定申告期限から3年以内

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平成25年度税制改正大綱が平成25年1月24日に決定(交際費等の損金不算入制度)

三 法人課税

● 民間投資の喚起と雇用・所得の拡大の改正案等もありますが、中小企業対策・農林水産業対策での下記も身近な改正です。
☆(2)交際費等の損金不算入制度における中小法人に係る損金算入の特例について、定額控除限度額を800万円(現行600万円)に引き上げるとともに、定額控除限度額までの金額の損金不算入措置(現行10%)を廃止する。

 実際、そんなに使う中小企業も多くないでしょうが、損金不算入措置を廃止というのは、ほとんどの会社に影響があります。

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