loader image

150 150 日野市の税理士・公認会計士 飯塚会計事務所

中小企業者等が教育訓練費を支払った場合、一定の場合において、税額控除されます。
 
僕が受験勉強をしたころは、なんだか複雑な計算をした記憶がありますが、だいぶ簡素化されたようなので、復習ついでにお勉強。
 
 
この控除を受ける際の要件は以下の通りです。
 
①中小企業者であること
 
②教育訓練費割合(損金算入される労務費の額のうちに教育訓練費の額の占める割合)が0.15%以上であること
 
③平成20年4月1日から平成23年6月30日までの間に開始する各事業年度であること
 
 
それでは、それぞれ詳しく見ていきます。
 
 
まず、中小企業者とは
 
① 資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人 
 ただし、同一の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の2分の1以上を所有されている法人及び2以上の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2以上を所有されている法人を除きます。
 
② 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
 
通常であれば、従業員が1000人を超えたら資本金の額は1億円を超えるでしょうから、①が大事かと思います。
 
 
続いて、教育訓練費とは実際どのようなものをいうのでしょうか
 
措法42条の7第6項1号にはこう定められています。
 
法人がその使用人(…) の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する費用で政令で定めるものをいう。
 
税法お得意の政令が出てきました。
 
では、政令(措令27条の7第10項)を見ると、
 
1  法人がその使用人(…) に対して教育、訓練、研修、講習その他これらに類するもの(以下この項において「教育訓練等」という。) を自ら行う場合 次に掲げる費用
  イ 当該教育訓練等のために講師又は指導者(…) に対して支払う報酬その他の財務省令で定める費用
  ロ 当該教育訓練等のために施設、設備その他の資産を賃借する場合におけるその賃借に要する費用その他これに類する財務省令で定める費用
 
2  法人から委託を受けた他の者(当該法人との間に連結完全支配関係がある他の連結法人を含む。以下この項において同じ。) が教育訓練等を行う場合 
 当該教育訓練等のために当該他の者に対して支払う費用
 
3  法人がその使用人を他の者が行う教育訓練等に参加させる場合 
 当該他の者に対して支払う授業料その他の財務省令で定める費用
 
4  法人が教育訓練等の用に供する教科書その他の教材(…) の購入又は製作をした場合(…)
 当該購入に要する費用又は当該製作のために当該他の者に支払う費用(その教科書等が前3号に掲げる場合において使用されるものである場合には、前3号に定める費用に該当するものを除く。)
 
大体僕がイメージしていた教育訓練費と同じなので、あまり説明はいらないと思いますが、注意すべき点は、
 
①役員や役員の親族、使用人兼務役員に対する教育訓練費は対象にならない。
 
②その法人の役員や使用人が講師となった場合は対象とならない。
 
③教育訓練にかかった旅費・交通費は対象とならない。(講師に支払ったものは除く)
 
④パートやアルバイトでもOK
 
⑤内定者に対する研修など、入社前の研修は対象外
 
といったところでしょうか。
 
 
次に、労務費とは
 
通常思い浮かぶ給与や賞与はもちろんですが、一定の法定福利費が含まれます
 
一定の法定福利費とは、措令27条の7第12項には、
 
1  健康保険法第161条第1項 の規定により事業主が負担することとされる保険料
 
2  労働基準法第76条第1項 の規定により使用者が行わなければならないこととされる休業補償
 
3  厚生年金保険法第82条第1項 の規定により事業主が負担することとされる保険料
 
4  労働保険の保険料の徴収等に関する法律第31条第4項 の規定により事業主が負担することとされる保険料
 
5  児童手当法第20条第1項 (平成22年度における子ども手当の支給に関する法律第20条第1項 の規定により適用する場合を含む。) の規定により児童手当法第20条第1項 に規定する一般事業主から徴収することとされる拠出金
 
6  前各号に掲げるもののほか、法令の規定により事業主が負担することとされている使用人の福利厚生に関する費用として財務省令で定める費用
 
と記載されています。
 
要するに法定福利費の事業主負担分ということでしょう。
 
もちろん使用人に係るもののみです。

 
さて、各単語の説明が終わったところで、控除額はどのように計算するのでしょうか。
 
教育訓練費の額に下記割合を乗じた金額となります。
 
(1) 教育訓練費割合が0.25%以上である場合
 
 12%
 
(2) 教育訓練費割合が0.15%以上、かつ、0.25%未満である場合
 
 (教育訓練費割合-0.15%)×40+8%
 
 

ただし、法人税額の20%が限度です。
 
 
そして最後に、この適用を受けるためには、控除を受ける金額を確定申告書に記載するとともに、その計算に関する明細書(別表六(十四))及び教育訓練等の実施年月日、内容、参加者名等を記載した書類を添付しなければなりません。
 
 
全部損金に入れられるうえ、税額控除もできてしまうなんて、とても便利だと思います。
 
ぜひ中小企業者である会社さんは使ってみてはいかがでしょうか。

COMPANY

■運営会社
飯塚会計事務所

■所在地
〒191-0012 東京都日野市大字日野1295-2