個人住民税には、従業員が自分で納める普通徴収と、事業主が従業員から控除して納める特別徴収があります。
原則として、事業主は特別徴収をすることが義務付けられていますが、手続きが煩雑なことから、特別徴収をしていない事業主が多数いるのが現状です。
しかし、普通徴収では適切に納付しない人が多く、地方税収を悪化させている原因にもなっています。
そこで、各自治体が強制的に特別徴収する動きがあります。
東京都も平成29年度から特別徴収を徹底するようです。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/kojin_ju/tokubetsucyosyusuishin.pdf
特別徴収のメリットという項目があるのですが、
事業主の方のメリット・・・所得税のように、税額の計算や年末調整をする手間がいりません。
と書いてあります。
これは、デメリットではないだけで、メリットではありません。
私が思うに、事業主の方にはデメリットしかないのではないでしょうか。
きちんと住民税を納めない人がいる以上、特別徴収にすることには賛成ですが、「皆さんのためにこういう措置をするんですよ」というメッセージを出しているようで、少し引っかかります。
もっと素直に、「普通徴収では納付しない人が多いので、特別徴収にします。」と書けばいいんではないでしょうか。
どちらにしろ、私たちの住民税、適切に使っていただきたいと思います。